薬膳について
食養生という考え方
薬膳料理というと、薬くさい食事をイメージされる方もおられますが、季節の食材をスーパーで買って食すことも立派な食養生です。
例えば夏になると苦瓜やトマト・スイカなどの作物が収穫されますが、これらの夏野菜は体の熱をとる性質があり熱中症予防など暑い季節の体温調節を行います。
逆に冬はニラやネギ、根菜類は体の中の冷えや寒さを取り除き、巡りをよくする効果があります。
地元の物産館等ではその土地で栽培されている季節の農産物が多数販売されていますが、このような地元産で季節食材を選択することが薬膳食養生へとつながっていきます。
食材にはそれぞれ五味・五性・帰経といったものが意味づけられています。五味は味・五性は温めるもの冷やすもの・帰経は五味と臓腑の関係を意味しています。
これらを季節や自分の体調に合わせて利用すれば、健康の維持や病気の予防にもつながります。
また、今の自分の体質や体調にはどんな食材を使った料理が合っているかを選ぶことを「弁証施膳」(べんしょうせぜん)といいます。弁証とは、漢方の考えによる体質や体調または季節などに合わせて診断することで、施膳とは、弁証の結果をもとに食材を選び料理を考えることをいいます。
例えば、春になるとイライラすることが多くストレスがたまりやすい方は気血水タイプの「気滞」(きたい)だと考えられます。
気滞の方には、しそ・にら・レモンなどの香りのよい食材がおすすめです。豆腐にしそをのせたり、紅茶にレモンを入れたりといったものもあります。レシピといっても複雑な料理が必要ではありません。普段の料理にカラダに合った食材をプラスするだけでも薬膳といえるのです。
自然界を5つに分類する考え方
薬膳で基本となるもう一つの考え方に「五行」があります。
五行とは自然界に存在する物質を「木・火・土・金・水」の5つの性質に分けたものです。

五行には「五臓(肝・心・脾・肺・腎)」と「五味(酸・苦・甘・辛・鹹)」、「季節(春・夏・梅雨・秋・冬)」が対応しています。
